かつお節、昆布、干し椎茸、乾燥わかめ、みそ、醤油……。

 それらをわざわざ日本から送ってもらったのは、自分のためではなくて、日頃お世話になっているお礼に、日本食パーティーを開こうと思いついたからでした。

 みんなに話すと、「それはいいアイデアだ」ということになり、すぐにイリーに食材を買い出しに行って、ランチタイムに間にあうように、当日は朝からスタジオのキッチンを借りて、ダシを取りはじめました。

 メニューは、みそ汁、炊き込み御飯、肉じゃが、そして茶碗蒸しです。

 じゃがいもと牛肉、みそ汁用の豆腐、茶碗蒸し用の玉子にエビ、そしてなんと、銀杏の缶詰まで、たいていの食材はイリーのスーパーで手に入りました。

 料理には興味があったし、海外で生活をするには必要なことだろうと、日本にいるうちから何度か作ったことのあるものばかりでした。

 でも、腕に自信があるわけではなく、人に料理をふるまったことなんてほとんどなかったので、だいぶ緊張していたというわけです。

 料理が出来上がると、小川を見渡すことのできる、明るい窓の側に置かれたダイニングテーブルにセットしました。

 ジムとジュディと、ハイジとブレットと、ぼくの5人で座り、みんなで記念写真を撮ってから、ようやくパーティーが始まりました。

 口にあったのかどうか……正直なところは分からないけれど、日本びいきの好奇心に助けられたこともあって、みんな料理のひとつひとつに興味津々で、「美味しい」と、喜んでくれました。

 その後、8月6日からの3日間、ミネアポリスのアップタウンと呼ばれる地域で、アートフェアが開催される予定でした。

 ジムのギャラリーも出展するとのことで、ぼくも、その準備と後片付けを手伝うために、いっしょについていくことができました。

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