ベールゼブフォ

Beelzebufo ampinga
ベールゼブフォ
Illustration by Luci Betti-Nash, courtesy Stony Brook University
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早わかり

分類: 先史時代の生物
保護状態: 絶滅
食性: 肉食
体長: 最大41センチメートル
体重: 最大4.5キログラム
ベールゼブフォの現生の子孫であるツノガエルは、「パックマン・ガエル」と呼ばれることもある。その丸みのある体と特大の口が、昔のテレビゲーム「パックマン」のキャラクターに似ているからだ。

成人男性(180cm)との比較

プロフィール

 「悪魔のカエル」とも呼ばれるベールゼブフォ(学名:Beelzebufo ampinga)は、史上最大のカエルかもしれない。ビーチボールほどの大きさがあり、体長41センチ、体重4.5キロにまで成長することもあった。約6500~7000万年前の白亜紀後期、マダガスカル島に生息していたが、現在では既に絶滅している。

 主に陸上で生活し、現生の近縁種である南アメリカのツノガエルと同じように気が短く攻撃的だったと推測されている。専門家によると、ツノガエルは待ち伏せ型の捕食動物であり、目の前を通りがかったほとんどすべての動物に食らいつく性質があるという。古代のベールゼブフォはその大きな口と強靱なアゴを使って、トカゲや小型の脊椎動物のほか、卵から孵化したばかりの恐竜の幼体をも捕食していた可能性がある。

 科学者がベールゼブフォを新種として発表したのは、最初の化石が発見されてから10年以上経った2008年2月のことだ。学名の「Beelzebufo」は、ギリシャ語で「悪魔」を意味する「Beelzebub」とラテン語で「ヒキガエル」を意味する「bufo」を組み合わせた混成語である。「ampinga」は「装甲」を意味し、盾のように見える頭部の突起部分が表現されている。

 ベールゼブフォがマダガスカル島で発見されたことにより、ある重大な疑問が生物地理学者たちの間に生じることとなった。それは、この巨大なカエルの現生の近縁種は、なぜ地球の反対側にあたる南アメリカ大陸だけに生息しているのだろうかということである。

 マダガスカル島は約1億6000万年前、超大陸ゴンドワナが分裂する際にアフリカから分離し、その後約8800万年前にインドから切り離されて孤島になった。これが定説ではあるが、南米的な特徴を持つベールゼブフォなどの化石がマダガスカルで発見されていることから、南アメリカとマダガスカル、場合によっては南極大陸も含めて、これらの大陸は6500万~7000万年前ぐらいまでは陸続きだったということも考えられる。

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