スズメバチ

Vespidae
スズメバチのクローズアップ
Photograph by H.L. Fox/Animals Animals
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早わかり

分類: 昆虫
保護状態: なし
食性: 雑食
寿命: 野生: 数 カ月 (女王バチは越冬する)
体長: 3.2 センチ

クリップとの比較

分布

プロフィール

 アメリカでは通常イエロージャケットと呼ばれているスズメバチは、イエロージャケットの近縁種であるベスパ属に属するハチである。スズメバチは約20種あり、その多くは熱帯アジアに生息しているが、ヨーロッパをはじめアフリカや北アメリカにも分布している。なお、ヨーロッパのスズメバチは人間が持ち込んだものだ。

 社会生活を営むスズメバチは、木をかみ砕き、それを紙の原料であるパルプのようにして巣を作る。卵から成虫になるまでの間は、巣の中で成長する。スズメバチは一部の木の樹液をエサとしているが、ほかの昆虫を捕食する名ハンターでもあり、ハエやほかのハチなどがエサとなる。

 女王バチは巣の支配者であり、産卵をする唯一のメスバチだ。ほかの多くのスズメバチは産卵をしないメスの働きバチで、巣作りや食料集め、幼虫へのえさやり、コロニーの保護など共同体の中で重要な役割を担う。オスバチの数はごくわずかで、課せられたたった1つの実質的な役割は、女王バチとの交尾なのだ。オスバチは通常、交尾を終えて間もなく死んでいく。

 冬になるとスズメバチの巣は捨てられ、新しい若い女王バチおよび卵だけが、木の皮の下や人間の住居内に安全な場所を見つけて越冬する。春になるとその女王バチは巣作りを始め、やがて幼虫が働きバチとなり、新しい巣内の仕事を受け継ぎ、女王バチは産卵に専念するようになる。女王バチはさらに多くの働きバチの卵を産み、巣は大きくなっていく。そして、次世代の繁殖を担う新たな女王バチとオスバチの卵を産んだ後に、女王バチはその一生を終える。

 働きバチは自分たちの巣を強力な毒針で防御している。挑発されない限り、人間を刺すことはないが、ハチ毒アレルギーの人や、刺されると非常に危険な反応を起こす人もいる。

 スズメバチは巣に危険が迫っていると感じると、攻撃的な防衛活動に出る。そのため、特に人間の生活圏付近に巣を作った場合には、害虫として扱われることが多い。その毒針に恐怖感を抱いている人は多いが、巣を薬品で駆除されたスズメバチは、最大の危機を迎えることになる。ドイツのように、スズメバチを保護して、生態系内におけるその役割を維持しようとしている地域もある。

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