オオカバマダラ

Danaus plexippus
花にとまるオオカバマダラ
Photograph by Hope Ryden
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早わかり

分類: 昆虫
保護状態: なし
食性: 草食
寿命: 野生: 6 ~ 8 カ月
体長: 翼長 9.4 ~ 10.5 センチ
体重: 最大 1 グラム


ティーカップとの比較

分布

プロフィール

 オオカバマダラは、毎年カリフォルニア州やメキシコで、何百万という規模で驚くべき集団越冬を行うことで知られている。北米に生息するオオカバマダラは、5000キロにもおよぶ壮大な旅をする唯一のチョウだ。毎年、冬の到来を前に移動を開始する。少しでも旅立ちが遅れると死に絶えてしまうからである。

  オオカバマダラの一生は卵から始まる。孵化して幼虫になると、まず卵の殻を食べ、やがて卵が産み付けられていたトウワタを食べるようになる。オオカバマダラの幼虫のエサの大半はトウワタだ。太った幼虫は、みずみずしく色鮮やかなイモムシになり、サナギの段階に入ると体の周りに硬い殻を形成する。サナギは羽化すると羽に黒色やオレンジ色、白色の模様のある美しい成虫となる。鮮やかで特徴的な模様はひときわ目立つが、捕食しようとする外敵に対して、食べてもまずく毒があるという警告を与えている。

  夏の終わりから秋の初めにかけてサナギから成虫になるオオカダマダラは、日が長く暖かい夏の時期に成虫になるほかのチョウとは異なる。彼らは壮大な旅をして戻ってくるのだ。冬を目の前にして成虫になると、すぐに長い旅に向けて飛び立つ準備を始める。翌年の冬の移動が始まるまで、夏の間に何世代かの世代交代が繰り返され、前年に大移動を行ったひ孫の世代が次に越冬の旅に出ることになる。けれども、どういうわけか、新しい世代は祖先と同じルートをたどり、時にはまったく同じ木に戻ることもある。

  ロッキー山脈の東で夏を過ごすオオカバマダラの生息数の減少について懸念している科学者は多い。この集団は、もともと数が少ない上、越冬地であるメキシコで自然災害が頻発していることと、夏の生息地でのトウワタの耕作面積が減少したことにより、生存が危ぶまれている。

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