タイメン

Hucho taimen
タイメン
Photograph courtesy Zeb Hogan
(写真クリックで拡大)
早わかり

分類: 魚類
保護状態: 絶滅危惧
食性: 肉食
寿命: 野生: 50年
体長: 最大2メートル
体重: 最大90キログラム
いままでに捕獲されたタイメンの中で史上最大の個体は、重さ105キロ、全長は2.1メートルもあった。

成人男性(180cm)との比較

分布

プロフィール

 タイメンは、マスやサケも含まれるサケ科最大の魚だ。獰猛な捕食動物で、群れでエサを追うこともあり、その習性から「川のオオカミ」というニックネームも付けられている。タイメンの頭部は灰緑色で、流線型の胴体は赤褐色をしている。また、特に大きい個体では全長2メートルに達する。

 ジャイアントユーラシアトラウトとも呼ばれるタイメンは大食漢で有名であり、主食の魚以外にもアヒルやネズミ、コウモリのような哺乳動物まで捕食する多様な食性を持ち、強欲なあまり共食いもする。大型のタイメンが、わずかに小さい同種のタイメンを飲み込もうとしてノドを詰まらせ息絶えていたことがあるくらいだ。

 タイメンは、かつてはロシア太平洋岸から旧ソ連全域とモンゴルの河川で見られたが、今日ではその生息域の大部分から姿を消し、ある程度の個体数が残っているのはロシアの一部とモンゴルだけになってしまった。

 この川の怪獣は、古代から川の精霊の子として多くのモンゴル人にあがめられ、また遊牧の民であるモンゴル人は伝統的に釣りを行ってこなかったため、長い間にわたって人と平和に共存してきた。しかし、近代化するモンゴルの生活様式の変化から木材の切り出し、採鉱、放牧が盛んになり、それがタイメンの生息域の水質を悪化させ、さらには中国でタイメンを絶滅寸前に追いやった釣りがモンゴルでも打撃を与え始めている。

 タイメンはその生息地全体でまばらに散在している。まだ自然繁殖が行われている川を100キロにわたって調査した結果、66センチ以上の“捕獲可能”なタイメンは約2000匹しかいなかった。これ以上の減少はたとえ1匹であっても種の保存にとっては影響が大きい。

 モンゴルでは現在、レジャーとしてのタイメン釣りが国際的な呼び物として地域経済の貴重な収入源になっている。モンゴル当局は非営利組織と共に、保護と経済的収益のバランスをとるために、密猟は阻止しつつ、適正な管理下でのレジャーフィッシングによる収入を増やそうと考えている。

動物大図鑑トップへ