アリゲーターガー

Atractosteus spatula
漁師とアリゲーターガー
Photograph courtesy Zeb Hogan
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早わかり

分類: 魚類
保護状態: -
食性: 肉食
寿命: 野生: 50年(メス)、26年(オス)
体長: 最大3メートル
体重: 最大140キログラム
アリゲーターガーは現在、インターネット上でちょっとした人気者になっている。この獰猛そうな巨大魚の逸話や写真が広く出回っているが、いたずら扱いされていることもある。

成人男性(180cm)との比較

分布

プロフィール

 先史時代にはこの巨大魚の祖先が世界各地に生息していたが、現在は北アメリカと中央アメリカにわずかな数が認められるだけにまで減少してしまった。

 ガーは7種いる硬鱗魚の総称で、その中の最大種がアリゲーターガーである。最大で体長3メートル、体重は140キロにもなり、見た目も恐ろしい。通常は黄緑色か黄色の体色をしており、硬いうろこで覆われている。アリゲーターガーという名前は、ぎっしり歯が並んでいる口とアリゲーターのような幅の広い口先にちなんで付けられた。

 アリゲーターガーは獰猛に見えるかもしれないが、人への攻撃は確認されていない。ただし、彼らの卵には人間が食べると危険な毒が含まれている。成魚に天敵はほとんどいないが、アリゲーターがガーを襲うことは知られており、幼魚のときは自分より大きな魚の餌食になる。アリゲーターガーは、魚以外にも水鳥や小さなカメ、死肉に至るまで成り行きまかせで何でも食べることが知られている。

 アリゲーターガーは、アメリカ南東部沿岸地帯のほぼ全域で見つかっている。生息域は、西限はテキサスおよびオクラホマ、北限はミシシッピー川流域、オハイオ川・ミズーリ川両水系の下流域、そして一部メキシコにまたがるメキシコ湾に注ぐ河川だ。

 アリゲーターガーは湖やバイユー(アメリカ南部の流れのよどんだ湿地帯)、入り江に生息し、淡水魚ではあるが汽水だけでなく海水にも対応することができる。しかしこの大きな歯をした巨大魚は幅のある流れの緩い川を好み、特に広い氾濫原のあるような川を選ぶ傾向がある。そのような川は浅瀬で、孵化したばかりの幼生が天敵から身を守りやすいからだ。

 ダムや堰堤などの治水対策によって北アメリカを流れる川の生態系は劇的に変化しており、この巨大魚の繁殖は非常に困難になってきている。彼らが好む産卵環境が大幅に減少したため、個体数は分布域のほとんどで減少の一途をたどるしかないのが現状だ。加えて漁業とスポーツフィッシングの両方の対象として乱獲されてきたが、アリゲーターガーは現在その生息域の各地で法律によって保護されている。

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