マッドパピー
Photographed at Genoa National Fish Hatchery in Wisconsin
Photograph by Joel Sartore, National Geographic Photo Ark
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分類: 両生類
IUCNのレッドリストによる
危機の評価: 低危険種
食性: 肉食
寿命: 野生: 11 年
体長: 20 ~ 33 センチ
漁師の多くは、釣り針にマッドパピーがかかると、ひどくぬるぬるした体に触れる前に釣り糸を切ってしまう。マッドパピーに毒があると信じているためである。
ティーカップとの比較
分布
プロフィール
別名「ウォータードッグ」とも言われるマッドパピーは、有尾目の仲間としては珍しく音を発する。きしむような音が犬の鳴き声のように聞こえるため、少し誇張した発想からその名が付けられた。サンショウウオの中でも最も大きい種の一種で、平均体長は30センチほど、大きな個体では40センチを上回ることもある。生息域はカナダ中南部からアメリカ中西部を経て、東はノースカロライナ州、南はジョージア州とミシシッピー州にまで及ぶ。
マッドパピーは湖や池、川や小川の底に住んでおり、水から出ることはない。日中は水草の中、岩や丸太の陰に隠れて過ごす。夜になると出てきて、ザリガニやミミズ、カタツムリなど、捕まえられるものなら何でもエサにする。
マッドパピーは、ふさふさの赤い外鰓(がいさい)で簡単に識別できる。幼生期に生えるそのエラは、成体になっても失われない。扁平な頭、幅広いしっぽ、太く短い足、そして4つに分かれた指先を持つ。体は灰色か灰褐色で、濃い藍色の斑点がある。また、サンショウウオにしては珍しい習性を持っており、メスは大きな卵塊を産むと孵化するまで卵を保護する。
マッドパピーは生息域内ではごくありふれた生物で、特別な保護を受けてはいない。しかし生息地の減少と汚染によって、一部の地域では個体数に影響が出てきている。