ケツァール(カザリキヌバネドリ)

Pharomachrus mocinno
ケツァールのオス
Photograph by Steve Winter
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早わかり

分類: 鳥類
保護状態: 絶滅の恐れ
食性: 雑食
体長: 胴体 38 ~ 40.5 センチ; 尾 61 センチ
体重: 200 ~ 225 グラム

成人男性(180cm)との比較

分布

プロフィール

 ケツァールは世界で最も美しい鳥だ。この鮮やかな鳥は中米の熱帯林に生息し、果実や昆虫、トカゲをはじめとする小さな生き物をエサとしている。繁殖期になるとオスのケツァールには、尾のように長い2本の羽が伸びてくる。この飾羽を含めるとケツァールの全長は1メートルにもなる。メスには長い飾羽はないが、オスと同じく鮮やかな青と緑と赤の羽を持っている。一般的にはオスのほうが色合いが鮮やかだ。

  派手な外見を持つケツァールのつがいは、丈夫なクチバシで腐った木や切り株をくり抜いて営巣する。巣の中ではつがいが交代で2~3個の卵を温める。オスの抱卵中には、長過ぎて入りきらない飾羽が巣の外に飛び出ていることもある。ケツァールのヒナは、孵化してから約3週間で飛べるようになる。しかし、オスの長い飾羽が生えてくるのは3年経ってからである。

  今も昔も人々は、ケツァールを崇拝の対象としてきた。古代のマヤ人やアステカ人もこの鳥を神聖な鳥として崇拝し、王族や聖職者は儀式の際にケツァールの羽毛を身に付けていた。また、グアテマラの国鳥に指定されており、その名前「ケツァル」はグアテマラの貨幣単位になっている。

  彼らは全分布域で絶滅の危機にさらされている。原因は捕らえられたり殺されたりするためでもあるが、一番はこの鳥の生息地である熱帯林の減少が挙げられる。そのため一部の地域では、ケツァールの生息地を確保するために保護区をもうけ、エコツーリストや熱心な野鳥観察者が世界各地から訪れられるようにしている。特にコスタリカの雲霧林の取り組みはよく知られている。

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