ワモンアザラシ

Phoca hispida
北極の氷の間から浮上するワモンアザラシ
Photograph by Paul Nicklen
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早わかり

分類: 哺乳類
保護状態: なし
食性: 北極タラと甲殻類
寿命: 40 年
体長: 最大 1.6 メートル
体重: 最大 70 キログラム

成人男性(180cm)との比較

分布

プロフィール

 ワモンアザラシは北極海全域に数多く生息し、ホッキョクダラや各種プランクトン、甲殻類を主食としている。集団によって異なった名前で呼ばれることもあり、習性や外見に多少の違いがあるが、アザラシ科の中で最も小さいワモンアザラシは、濃い灰色の背中にある明るい色の丸い模様からその名前がつけられた。個体によってはこの模様が非常に鮮明で、ペンキが飛び散ったように見えるものもいる。

 ワモンアザラシはほとんどの時間を海岸近くの氷上で過ごす。ただし、前足ヒレのツメを使って氷に円錐形の空気穴を掘ることができるので、ほかのアザラシと比べて、氷の下のはるかに広い範囲を行動することができる。また彼らは、90メートルの深さまで潜り、最高で45分間も水中に留まることができる。しかし、浮上する前には、天敵であるホッキョクグマがいないかどうか確認するため、時折、空気穴から息を吐き出す。

 通常は単独で生活するワモンアザラシが群れを成すのは、繁殖期や換毛期、また休息のために氷上に集まるときだけだが、敵に襲われたときに素早く海中に逃げることができるよう、空気穴や氷の割れ目のそばで生活することが多い。十分な積雪があるとすぐに雪の巣穴を作り、巣穴や空気穴、および水面下のエリアに対する縄張り意識を非常に強く持つ。

 メスはおよそ6歳で性的に成熟する。交尾後、受精卵が着床するのは数週間後である。 その後、9~11カ月の妊娠期間を経て1頭の子を産み、外界から隔絶された巣穴の中で育てる。巣穴は厳しい気候や捕食動物から子アザラシを保護するシェルターとなる。

 約2カ月後に、子アザラシは離乳して独り立ちする。生まれて間もなく潜水の仕方を学ぶが、しばしばホッキョクギツネや鳥、セイウチ、ホッキョクグマなどの餌食となる。

 ワモンアザラシの生息する地域の猟師たちは、食料として彼らを捕獲する。またバルト海のワモンアザラシは海洋汚染によって数が減りつつある。しかし、気候の変化により彼らの生息する地域の氷が減少していることが個体数減少の最大の原因である。

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