チンパンジー

Pan troglodytes
生後3カ月のチンパンジー(Photographed at Tampa's Lowry Park Zoo in Florida, Photograph by Joel Sartore, National Geographic Photo Ark)
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早わかり

分類: 哺乳類
IUCNのレッドリストによる
危機の評価:
絶滅危惧種
食性: 雑食
寿命: 野生下で 45 年
身長: 1~ 1.5 メートル(立った時の高さ)
体重: 32 ~ 60 キログラム

成人男性(180cm)との比較

分布

プロフィール

 チンパンジーは、中央アフリカと西アフリカに生息する類人猿。ボノボとともに人間に最も近縁な動物であり、遺伝子配列の98%以上が同じとされる。また、人間とチンパンジーは、700万年前~1300万年前に共通の祖先から進化したと考えられている。

 チンパンジーは数十頭からなる集団をつくる。集団にはアルファオスと呼ばれるボスが君臨し、そのボスとほかのオスたちが同盟を組んで群れを統率する。毛づくろいは重要な社会的行動で、互いのダニや汚れを取ってやることでチンパンジー同士の絆を深める。(参考記事:「【動画】衝撃、チンパンジーが元ボスを殺し共食い」

 通常は手の甲を地面につけたナックル歩行で移動するが、二足で立ったり、そのまま歩行することもできる。長い手足を使い、木を登ったり、枝から枝へ移るのも得意だ。

 道具を使う動物はまれだが、チンパンジーはその一種だ。木の枝を加工して昆虫を巣から引っ張り出したり、丸太から幼虫をかき出したりする。さらには木の実の殻を割るために石を使ったり、水を飲むために葉をスポンジ代わりにしたりすることもある。

 チンパンジーはほかの類人猿に比べて広い範囲に生息する。その多くは熱帯雨林に暮らすが、その他の森林や草原でも見られる。通常は、木の上に葉を集めて寝床を作り、その中で眠る。

 食事もたいてい樹上でとる。好物は果実や植物だが、昆虫や卵など数百種類のものを食べる。死肉を含む肉類を食べることもある。カメの甲羅を叩き割って食べる様子まで観察されている。(参考記事:「【動画】チンパンジーがカメを叩き割る、初の観察」

 メスは年間を通じて出産することができ、通常は1度に1匹しか生まない。子どもは3~5歳まで、母親にぶら下がったり、背中に乗ったりして過ごす。メスは13歳で繁殖できるようになるが、オスは15歳にならないと成熟しないと考えられている。

 チンパンジーは、生息地の破壊や捕獲により絶滅の危機に瀕している。人間による森林伐採、農業、鉱物の採掘などにより、チンパンジーの生息地が脅かされているのだ。食肉を得るためにチンパンジーを捕るものもいる。チンパンジーの未来を安全にするには、人間との関係を改善する必要がある。今も多くの組織が地域社会への啓発を進め、チンパンジーの生息域を守るための活動を続けている。

葉の間からのぞく若いチンパンジー
Photograph by Michael Nichols
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