ジャガー
分類: 哺乳類
保護状態: 絶滅危惧
食性: 肉食
寿命: 野生: 12 ~ 15 年
体長: 頭胴長 約 1 メートル; 尾 70 ~ 91 センチ
体重: 45 ~ 113 キログラム
成人男性(180cm)との比較
分布
プロフィール
ジャガーは中南米に生息する大型ネコ科動物の中で最大の動物。その昔、ジャガーは南米大陸の南端からアメリカとメキシコとの国境周辺一体に生息していたが、現在は中南米の人里離れた地域、特にアマゾン川流域に生息している。
この美しく力強い動物は、古代のアメリカ先住民文化において特別な存在だった。ジャガーは夜の神として地獄を支配すると言い伝えられていた。その名前の由来はアメリカ先住民の言葉「ヤガー」から来ており、「一突きで殺す者」という意味が含まれる。
ほかのネコ科の動物と違い、ジャガーは水を嫌がらないどころか、泳ぎを得意にしている。そのおかげで、魚やカメ、カイマンなど小型のワニなどをエサにすることができるのだ。ジャガーはほかにもシカやペッカリー、カピバラ、バクといったより大きい動物も狩る。時には待ち伏せのために木に登り、その後、強烈なひとかみで獲物を仕留める。
ほとんどのジャガーは黄褐色かオレンジ色であり、「ロゼット」と呼ばれるバラの形に似た独特な黒い斑点で覆われている。中には、無地のようにも見える真っ黒なジャガーもいるが、よく観察するとちゃんと斑点があることが分かる。
ジャガーは単独で生活し、数平方キロメートルに渡る縄張りを、自らの排泄物やツメとぎによってマーキングを行う。メスは1度に1~4匹の子を出産するが、生まれたての子どもは目が見えず無防備である。母親は子どもをほかの動物から懸命に守り、時には父親からも守らなければならない。子どもは2年以上を母親と暮らしながら狩りの技術を習得していく。
ジャガーはいまだにその魅力的な毛皮のために乱獲されている。牧場主らが家畜を守るためジャガーを殺すこともある。