第38回  まるで異国!アメ横の多国籍食品街

「しょっぱい!!」とTさん。渋いやらすっぱいやら今日は忙しい。確かに塩辛いが、コクがあって濃厚なチーズのような味わいだった。だがやっぱり猛烈に臭く、吐き気をもよおしてきたのでそれ以上は断念。こうして味見&調理会はまさかのギブアップで終了した。

 後日、臭豆腐について台湾観光協会に問い合わせた。すると、「台湾では臭豆腐を瓶詰めにすることはありません。チーズのような感じでもないし、それは臭腐乳ではないですか」とのお返事。臭豆腐は納豆菌などで発酵させた着け汁に豆腐を漬け込んだもの。いっぽう、臭腐乳は豆腐にカビを繁殖させ、さらに塩水の中で発酵させるもの。似て非なるものである。

 慌ててラベルをみると「臭豆腐」とは書かれているが、製造地は北京。中国の一部では臭腐乳を臭豆腐と呼ぶようだ。苦しい思いをして食べていたのに違う食品だったとは……。ちなみに中国では酒のつまみにチビチビ食べたり、お粥の中に少し入れて食べたりしているらしい。外国の料理はまだまだ未知数。臭いのはもうコリゴリだが、来年も新たなソウルフードに出会うのが楽しみだ。

臭豆腐(臭腐乳)の濃厚な味わいにヤミツキになる人もいるとか。一度、試してみてください

アメ横センタービル
東京都台東区上野4-7-8
ホームページ:http://www.ameyoko-center-bldg.com/
※食品街は地下1F

中川明紀(なかがわ あき)

講談社で書籍、隔月誌、週刊誌の編集に携わったのち、2013年よりライターとして活動をスタート。何事も経験がモットーで暇さえあれば国内外を歩いて回る。思い出の味はスリランカで現地の友人と出かけたピクニックのお弁当とおばあちゃんのお雑煮