次は、私が降りていく。

 トーニャがつけた跡を辿るようにスノーモービルを走らせるが、雪が柔らか過ぎて、私もまた右へ左へとハンドルが取られた。

 運転は、ほとんど腰を上げての立ち乗り状態である。

 ついつい腕力に任せてハンドルを切ると、微妙な指加減で調節しているアクセルに力が入ってしまって、スノーモービルがブン! と変なところに突進して、ズボッと深雪に突っ込んでしまう。

 そうなると、重量のあるスノーモービルは、なかなか抜け出すことができない。

 まるで砂漠にハマってしまった四輪駆動車のように、タイヤが空回りして砂を掻きだすばかりで、自分の重さで沈んでいく状態だ。

 スノーモービルには、戦車のような無限軌道がついているが、あまり威力がなく、一旦勢いを失ってしまうと、空回りを起こしてしまう。

 その都度、シャベルを取り出して、雪をかき出し、脱出路を作らなければならず、それも、「たまに」という回数ではない。

 脱出したと思ったら、すぐにもハマってしまい、また脱出したと思ったら、すぐにハマる。

 まるで、あっちに行って頭を突っ込み、こっちに行って頭を突っ込みで、ほとんど進んでいないのだ。

 もうヘトヘト、ヘロヘロで、私はヘナヘナと雪の上に腰を下ろしていると、先頭で同じく苦戦していたトーニャが大きな声で言った。

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