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南米チリの最南端に生きる伝統のカウボーイ「バグアレーロ」。野生化した荒くれ牛を捕獲する辺境の旅は、想像を絶する危険と苦難の連続だった。

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パタゴニアのカウボーイ

南米チリの最南端に生きる伝統のカウボーイ「バグアレーロ」。野生化した荒くれ牛を捕獲する辺境の旅は、想像を絶する危険と苦難の連続だった。

文=アレクサンドラ・フラー/写真=トマス・ムニタ

 チリ領パタゴニアのアントニオ・バラス半島には辺境の原野が広がっている。入り組んだ湾に突き出たこの土地には道もなければ集落もなく、行き着くのは至難の業だ。

 この土地で牛や馬に囲まれて育ったセバスチャン・ガルシア・イグレシアスは26歳。職業は農業技師だが、心は根っからのカウボーイだという。
 先祖は20世紀初頭にこの地へ移住してきた。一家は1960年代には土地を数カ所手に入れ、大規模な農園を営むようになっていた。その一つ「アナ・マリア」は船でしか行けない場所で、もし陸路なら、馬の腹まで沈む沼地を通って10時間もかかる。一時はここに開拓拠点を設けて牛を飼ったが、あまりの不便さに牧童も居つかず、後に撤退した。

辺境の原野で荒くれ牛を捕まえるカウボーイ

 放牧された牛のなかには、群れからはぐれ、野生化するものがいる。繁殖を繰り返すうちに大型化し、猛々しくなった牛はバグアーレと呼ばれているが、この荒くれ牛を原野から駆り集めるのが伝統のカウボーイ「バグアレーロ」だ。今ではなり手は少なく、「やりがいはあるが、きつい仕事だ」とイグレシアスは言う。

 一家はアナ・マリアの土地を売却することになった。買い手の牧場主が最後に一度、牛の駆り集めを許してくれたので、イグレシアスは近くの町で腕の立つ男たちを集め始めた。手伝いが必要なこともあったが、実はこれには別の狙いがあった。彼はいつか、バグアーレの駆り集めを観光イベントにしようと考えていたのだ。そうすれば伝統が守られる。今回の同行取材が決まったのも、こうした背景があったからだ。

 今回の遠征は、バグアレーロ4人、馬20頭、犬30匹に取材班という大所帯。牛を集めて市場に出すといっても、普通の牧畜の仕事とは大違いだ。そもそも相手の牛は、何世代も前から人間はおろか、ロープさえ目にしたことがない。そればかりか、一歩間違えば命がないような危険な道を、少なくとも2日間進まないと現地にもたどり着けないのだ。

※この続きは、ナショナル ジオグラフィック2014年12月号でどうぞ。

編集者から

 カウボーイ=米国西部とイメージされる方も多いと思いますが、牛を駆り集める仕事という点は同じでも、土地によってやり方はさまざま。ちなみに私が以前に滞在したことのあるオーストラリアの農場では、徐々に水飲み場を閉鎖していくことで、牛たちが必然的に水がある農家の家の前に集まってくるという方法を使っていました。乾燥した砂漠地帯ならではの知恵ですね。さて、パタゴニアでは? (編集H.O)

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