File7 日本の食品ロス 井出留美

第3回 年間500万トンを超える食品ロスを減らすには

 環境負荷の抑制、資源再利用の考え方でよく使われる「3R」は、Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)の頭文字だ。リデュースは、無駄を生む必要以上の生産や消費を行わないこと、リユースは、使えるものを廃棄せずに再利用すること、リサイクルは、廃棄されたものを再資源化して利用することである。

 この3Rは資源を有効利用するための基本的な方策を並べただけではなく、その行動の優先順位を表してもいる。最も大切なのは無駄なものはつくらない。次に、使えるものは使いまわす。

「食品ロス対策でも、その考え方は同じだと思います。リサイクルは、いわば最後の手段なのですが、日本の場合は、食品廃棄物の利用を見てもリサイクルが優先になっています」

 そこがおかしいと井出さんはいう。確かに先述したように、食品廃棄物は再生利用されてはいるものの、その9割は飼料や肥料など、食品以外のものにつくり変えられてしまっている。しかし一方で、繰り返すが、賞味期限が残った食品が大量に廃棄されているのだ。

「先日聞いた講演で、イタリアのパスタメーカーの人は、食品ロス対策の3Rでは『リサイクル』よりも『リディストリビュート(再配分)』が大切だと言っていました。私もそう思います」

 無駄をなくすといっても食品の場合、仮に需要と供給が1対1ではギリギリで、食料不安の状態になる。ある程度の余剰・備蓄も必要ではあるのだが、それを無駄にしない利用を優先するのが「リディストリビュート」。フードバンクの活動が、まさにそれにあたる。

食品ロス対策の3Rでは「リサイクル」よりも「リディストリビュート(再分配)」が大切。2HJのようなフードバンクの活動がまさしくそれにあたる。(写真クリックで拡大)