File7 日本の食品ロス 井出留美

第2回 食品ロスを助長する根深い日本の食品消費文化

 賞味期限の延長については、2014年6月に日本即席食品工業協会がガイドラインを改訂。即席めんの賞味期限を1~2カ月延長するメーカーが出てきている。

 賞味期限の表示方法の見直しは、現状では「年月日」で表示されている賞味期限を「年月」までにしようという試みだ。日付表示があると、たとえば11月10日が賞味期限だとすると、1日でも過ぎれば店頭に出せなくなる。しかし、月表示までにすれば11月30日まで扱える余裕が出る。

「そもそも今の食品表示でも、法律上で3カ月以上の賞味期限があるものは、日付を表示しなくてもいいことになっています。しかし、メーカーが日付までを入れているのは、食品のトレーサビリティーで有利な面があるからです」

 トレーサビリティーとは、物品の流通過程を明らかにし、消費段階から生産段階まで遡って追跡できるようにすることだ。日付表示があると、たとえば食品に異物混入などの事故が発生したとき、どの工場のどのラインでつくったものかが即座にわかるのだという。

「日付表示をなくすとなると、その点で新しい工夫が必要になるかもしれません。個人的な意見としては、アルファベットなどを使って記号化し、消費者には製造した日付まではわからないけれど、関係者にはわかるというかたちにすれば、トレーサビリティー上の問題はなくなると思います」

 納品期限の見直しや賞味期限および表示の見直しは、今後のパイロットプロジェクトの拡大により、業界に食品ロス対策の広がりをつくりだしていくかもしれない。しかし、気になるのは、同ワーキンググループの検討内容に3分の1ルールのもうひとつの期限、販売期限の延長が含まれていないことだ。