第2回 体育会系生物部でチョウを追う

 ひとつの世界に深く入り込んでいる時間が、僕は好きなようです。中学の生物部でチョウを捕るのでも、捕虫網を握ってチョウが飛んでくるのを待つのが、僕にはとてもいい時間でした。

――生物部でチョウ班を選んだ理由は?

 生物部には、チョウと魚、植物の班がありました。チョウ班を選んだのは、先輩に憧れてのことです。

 昆虫好き、チョウ好きというと、人からオタクのように見られますが、先輩はそうではなかった。チョウだけではなく自然全体を相手にしている感じがありました。チョウを取り巻く生態系を軸に自然をとらえている。そこに人としての器の大きさを感じました。

 しかも、チョウ班はアウトドア派で、高山のチョウを追う人は山登りもしますから、色黒でたくましい先輩が多かったんです。

 僕は、中学に入るころには野外で昆虫を観察するのが好きになっていましたから、生き物でも部室の水槽で魚を飼うより、色黒で歯が白く見えるチョウ班のほうがいいなと思ったんです。

生物部でチョウを追い掛けていた中学時代の桝少年