「別に、1つの機能しかなかったと考えなくてもいいと僕は思うんですよ。今の動物でも、オオハシのクチバシは、放熱の他にも飾り(ディスプレイ)として使われていると言われています。サイの角は種内の闘争にも捕食者への武器にも使われる。ムースの大きな角は、飾りにも武器にもなります。ステゴサウルスの板も、放熱だけじゃなくて、飾りとしての機能があったかもしれないと僕は考えているんです」

 その根拠を聞くと、実はここでも「ぶった切る」ことで成果があがっていると分かった。

「手足や背の板などの骨を切ってみると、成長速度が分かるんです。それで、背中の板と体の成長の関係を調べていくと、体がある程度巨大になる瞬間に、板が急に巨大になるんです。これは、性的に成熟する時に、板も大きくなって、異性を引き寄せるディスプレイとして、使われたのではないか、と思うんです」

 断面を見ることで、成長速度が分かる?

 樹木なら、年輪を見ればいい。

 実は、恐竜でも、ほかの動物でも、この年輪に相当するものがあるのだそうだ。

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