仏像梨から考える、果物はやっぱり見た目?

不格好でもいいじゃないか

 そんななか、あえて形の悪い食品の販売に乗り出したスーパーマーケットもある。たとえばフランスの大手スーパー、アンターマルシェは先ごろ「不格好な果物と野菜」と銘打ったキャンペーンを開始し、普通とはちょっと違う、変形したナス、ニンジン、ジャガイモ、オレンジ、リンゴ、レモンなど、さまざまな青果をフィーチャーした美しいポスターを作って販売を促進している。

 このキャンペーンの目的は、曲がっていたりコブがあったりする果物や野菜も、こぎれいでツヤツヤとしたものに負けないくらいおいしいことを、消費者に実感してもらうことにある。しかもこうした不格好な野菜は、通常の野菜に比べて30%安く販売されている。

 食品の価格が上昇し、農業の持続可能性が危ぶまれるいま、もはや何トンもの食料を廃棄している場合ではない。食べものに関しては、美しさがすべてではないことを、勇気を持って認めようではないか。

 食品の価値を決めるのは、見た目ではなくその中身なのだから。

(文=Rebecca Rupp/訳=北村京子)