第83回 ゾウムシの「鼻」はなぜ長い?

ヒメゾウムシの一種ユーリヌス・マグニフィクス(Eurhinus magnificus)のメタリックグリーンバージョン(下に連載第3回で紹介した虹色バージョンも)。
体長:6 mm  撮影地:サン・ホセ、コスタリカ(写真クリックで拡大)

 ゾウムシは、昆虫の多様性を象徴する虫である。

 ゾウムシ上科に属する虫は世界におよそ6万種が知られており、知られていないものも含めれば20万種を超えると推定されている。おそらく地球上の生物の中で一番多様性が高い生物である(ライバルはハネカクシという甲虫の仲間)。

このゾウムシ、灰色で鼻が長いので、玉乗りするゾウのように見えませんか?(写真クリックで拡大)

 もちろんコスタリカでも、たくさん見つかる。たぶん1万種はいるとみているが、その多くにはまだ名前が付いていない。生態も、わかっていないものがほとんどだ。

 そこで、今回から何度かに分けて、ぼくが10年以上のコスタリカ生活で撮りためたバラエティ豊かなゾウムシたちを紹介したい。飼育・観察してわかった、これまで知られていなかった生態などの一部もお伝えしようと思う。

次のページに「ゾウムシの“鼻”が長い理由」

ユーリヌス・マグニフィクス(Eurhinus magnificus)の虹色バージョン。(写真クリックで拡大)
アナアキゾウムシの仲間(ゾウムシ上科:ゾウムシ科:アナアキゾウムシ亜科)
Molytine weevils, left Heilipodus sp. ; right Conotrachelus sp.
アナアキゾウムシは、ゾウムシの中で2番目に多様なグループ。光に集まって来たのを、白いどんぶりに入れて、撮影した。専門家によると右のConotrachelus属は、ゾウムシの中でも一番種数が多く、分類するにあたり「手のつけようがなく、どうしようもない」グループだそうだ(汗)。
体長:15 mmと6 mm  撮影地:モンテベルデ、コスタリカ(写真クリックで拡大)