番外編3 チュウゴクオオサンショウウオの保護に日本の技術を活かす

 ここは、素直に、分からない、だ。

 なんとなく違う雰囲気がするのは事実なのだが、これくらいのサイズなら日本でも野生で普通に見るし、細かい点はやはり言葉にするのが難しいのである。

「まず、日本のと比べて頭が扁平です。でも、頭頂部は膨れていますよね。なので、口がちょっとカモノハシっぽく見えますよね。あと、目ですね。JGSに比べて、CGSの目は、少し出っ張っているかんじしません?」

 その通り! 頭部が違うから、体のプロポーションも違って見える。また、目も、小さいので見逃しがちだが、よくよくみるとギョロっとしているのである。指摘されて、はじめて言葉にできる。

 さらに、体のあちこちにできている小さなイボイボが、JGSでは単純な半球のような形なのに、CGSではそれが割れて2段になっているという本当に細かい部分も違う。また、腹側に沿って走る、魚類の側線を思わせる模様が、JGSよりもくっきり見えるという、さらに微妙な違いもあった。

 オオサンショウウオを見ても、普通はわざわざイボの形や「側線」に注目したりしない。最初にこの違いに気づいた人は、印象の違いをきちんと言語化しようと、とても注意深く観察したのだろう。

チュウゴクオオサンショウウオと日本のオオサンショウウオの違いも記された指導用のメモ。(以下写真:川端裕人)(写真クリックで拡大)

「なんか、健康状態、そんなによくないですねぇ」と田口さん。「口の中が充血しているでしょう。これは、なにかの感染症かも。頭の先にカビがついていたり、口の周りが白化しているのもいるし……」

 日本の飼育状況から言うと、あまりよい環境ではないのかもしれない。だからこそ、田口さんが呼ばれたということでもある。

(写真クリックで拡大)