オープンソースな養鶏は可能か---遺伝子を企業支配から解放する

伝統種との交配で生まれる新しい品種の鶏は、2年間にわたり卵を産む。大規模生産に使われる採卵鶏の2倍の期間だ。(写真提供:イートウェル・ファーム)

 集めた資金は、孵卵場やヒナを育てる育成場を新設するのに使う。雌の種鶏が産んだ卵を自動で集め、計量・記録し、繁殖成功率を監視する装置を完備した巣箱も設置される予定だ。ウォーカーはそのデータを基にしたアプリの開発も計画している。アプリを利用して有望な鶏を素早く見分けられれば、彼の農場だけでなく、自前の鶏の繁殖に挑戦しようとしているほかの農家にも役立つと考えているのだ。

「常にベストの方法を見極め、選び抜くつもりです。それこそが農業経営のあるべき姿ですから」とウォーカーは話す。「農家の人たちは何百年、何千年もの間、それを営々と受け継いできました。私たちが投げ出してしまったのは、このわずか50年間だけのこと。必ず取り戻せるはずです」

(文=Maryn McKenna/訳=小野智子)