――本当は行ったことがないのに、行ったつもりになって世界遺産を楽しんでいる鈴木さん。お勧めはどこですか。

 スリランカのシギリヤロック。
ここは「行ったつもり」ではなくて、仕事でこの間、実際に行ったのですけれど、あれはすごいですね。見て楽しいし、背景のストーリーもおもしろい。

 スリランカのジャングルの中に、神が地中からコブシを突き上げたようなかたちの岩山がそびえている。その頂上にシギリヤロックと呼ばれる王宮遺跡があるんです。岩山の高さは200mくらい。王宮遺跡は、1500年前のものです。僕は「天空の宮殿」と呼んでいます。カッサパという王が建てたのですが、周りが切り立った崖の岩山に、なぜカッサパ王は、宮殿を建てたのでしょう。

――はて、なぜでしょう。

 カッサパ王は、自分に王位継承権がないので、継承権を持つ弟がインドに行っている間に、父親を幽閉して王位につきました。しかし、弟が攻め戻るのを恐れ、誰にも攻め落とせない場所に居ようと選んだのが、シギリヤロックだったのです。  

 でも彼の恐れは的中。宮殿が完成してから11年後、弟の率いるインド軍の大軍にカッサパ王は攻め滅ぼされました。

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