実を言うとここまで書くと、バレバレかもしれないが、ぼくもハンザキ研究所を訪ねて以来、オオサンショウウオにはまっている。折に触れて、あちこちオオサンショウウオに関係ある土地を訪ねている。

 そんなわけで、世界最大のチュウゴクオオサンショウウオを、生息地である中国で自分の目でたしかめてみたいと感じるのはごく自然な流れだった。研究員の田口さんが行くならば、是非! とばかりについて行くことになったのである。

 さて、田口さんは広島から、ぼくは羽田から、それぞれ飛行機に乗り、夕方、北京国際空港で落ち合った。田口さんは、オオサンショウウオの生態や保全についての研究で博士号を取り、飼育繁殖経験も豊富、また、各地にフィールドを持っている、オオサンショウウオ研究・保全界のオールラウンドプレイヤーの1人だ。ハンザキ研究所と栃本さんを紹介してくれて、オオサンショウウオに興味を持つきっかけを与えてくれたのも実は彼だ。

 さっそく田口さんによるレクチャー。

「CGSと、僕たちは呼んでます。チャイニーズジャイアントサラマンダーを略して。日本のオオサンショウウオは、ジャパニーズジャイアントサラマンダーでJGSですね。それで、CGSが住んでいるのは中国の南東部でして、これから行く貴州省では、ハンザキ研の岡田純・副理事長が野生個体の調査に協力しているんです。貴州省にCGSの保護区をつくる計画があるそうでして」

 ハンザキ研究所はNPO法人で、理事長で所長の栃本さん以外にフルタイムの職員はいない。野生調査を主導している岡田さんにせよ、今回の田口さんにせよ、オオサンショウウオで博士号を取った強者たちが、副理事長、理事などとして活動しているわけである。

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