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 あぐらをかいて足で板を押さえ、両手で棒を押し込むように回します。削る板の下には、もう一枚ベニヤ板をしいておくとよいでしょう。最初は板を削って粉をためるような気持ちで回します。そうするとV字の切れ込みに効率よく粉がたまっていきます。火おこしの歴史のなかで、このV字の切れ込みの発明は革命的な発見だったと思います。

 これまでよりは楽に煙が出て、V字のところにたまった粉が黒っぽくなってきます。そこからは全力で上から下へ揉み込むようにしっかり回転させました。ずいぶん長い時間のような気がしましたが、とにかく必死になって棒を回すと、黒い粉から持続的に煙があがるようになり、しばらくすると赤い火種が見えてきました。成功です! 1年越しの宿題が解決した瞬間でした。
 あぐらをかいて行うのは大変ですので、今はC型クランプで机とベニヤ板と板をはさみ、立って火をおこしています。

子どもたちでもできる火おこし

 大人であれば、このように道具さえきちんと揃えれば、さほど難なく火をおこせるでしょう。でも、子どもたちには難しいです。棒の回転には、ある程度のスピードとパワーが必要だからです。

 子どもたちでもできる火おこしはないか? と探したのが、ヒモを使って棒を回転させる方法でした。
 二人で行います。まず一人が、途中まで穴をあけた角材で、セイタカアワダチソウの棒を上から押さえます。そしてもう一人が棒に巻きつけたヒモを、左右の手で交互に引きます。すると高速で棒が回転し、やがて黒い粉がたまって火種ができるのです。

 力はそんなにいりませんが、棒を押さえる力加減が難しい。弱いと棒が外れてしまいますし、強すぎると回りません。それでも次第に勘所をつかんでくるので、慣れると簡単に火種ができる方法です。

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