3Dプリンタからレタス栽培まで、宇宙で食料調達するNASAの挑戦

ゆたかな惑星生活のために

 こうした研究は、決してごく少数の選ばれた人々のために行われているものではない。研究で得られた成果を地上で実用化できれば、それは宇宙で活用するよりも、はるかに役立つ可能性がある。
 もし、従来より効率的な農業や、水の管理、廃棄物処理の方法が開発されたなら、その活用の幅は計り知れない。たとえば屋内栽培における効率的な照明を見出すだけでも、都会の廃ビルを活用した作物の栽培など、現在開発が進められている革新的な代替農法の発展につながるだろう。

 もし今度、「無人島に持っていきたい食べ物」が話題になったなら(わたしなら桃、ピザ、とびきりおいしいサラダ)、ちょっと思い出してみてほしい。いまのわれわれが驚くほど多様な食べものを口にできるのに対し、あなたの子どもたちは将来、宇宙でほんの数種類の食べものしか手に入らない暮らしを強いられるかもしれないということを。しかし時間と資金を投入し、研究を続ければ、宇宙で生活する未来がきっと拓けるにちがいない。

(文=Mary Beth Albright/訳=北村京子)