18世紀の海賊が食べていたものは?

 ダンピアは、クックの80年以上も前にオーストラリアを訪れ、その植物区系と動物区系を記述した。また彼は、難破して無人島に暮らしていた船乗りアレクサンダー・セルカークを救出したが、この逸話が小説『ロビンソン・クルーソー』になった。シマウマについて初めて英語で解説を書いたのも、彼だ。

アルマジロはカメに似た味?

 そしてなにしろ、ダンピアはよく食べた。
 オックスフォード英語辞典の1000以上の項目はダンピアに由来し、それらの多くが食物に関係するものである。バーベキュー、カシュー、キンカン、醤油、トルティーヤ、パンノキといった言葉は、彼によってもたらされたものだ。

 ダンピアにとって、生物学と食事はセットだった。彼は生き物を観察して慎重に記述し、それから食べた。フラミンゴは「黒味を帯び、脂肪が少なくてよい肉」、アルマジロは「カメとすごく似た味」、グアバは「洋ナシと同じように焼いて食べる」といった具合だ。

 彼の報告の一部は料理本のように読まれた。彼は料理用バナナの調理法(タルトやプリンに入れて焼くなど)を伝えたり、ワカモレやマンゴーチャツネについておそらく最初の英語のレシピも残したりした。「熟していないマンゴーを2つに切り、塩と酢に漬け、ニンニクをひとかけ入れると、最高のソースができる」

リンゴの樽に座り海賊の話を聞くジム・ホーキンス。(ジョージ・ルクス画。1885年版『宝島』より)

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