第6回 致死率30%の新興ウイルスが日本に定着している!

「今日本で何かレベル4相当のウイルスに感染した患者さんが出たとします。でも、日本では確定診断もできないし、治癒した確認もできないんです。1987年には企業のエンジニアの方がアフリカから帰ってきて、ラッサ熱を発症したことがありましたが、その時もアメリカに送って確定診断してもらいました。でも国際的に広い地域でアウトブレイクが起きたときには、やっぱり自国優先ですから、日本の検査なんか後回しになるでしょうね。また、研究レベルでいいますと、たとえば、僕たちが作っている抗ウイルス剤の最終的なチェックのためには感染性のある本物のウイルスが必要です。でも、今日本ではできないんですね。外国行くしかないんですよ」

 さらに、BSL-4施設に外国人を入れるのが厳しくなっている現状がある。

「やっぱりテロ対策とかで厳しくなっています。僕はもともとイギリスの施設を使わせてもらってたんですけど、今は南アフリカです。そこもいつまで使わせてもらえるかわかりません。日本は先進国としてむしろこういった感染症研究を先導しないといけない立場なのに、施設がないからできないっていうのが、ちょっと国際的には申し開きができないところまできています」

 そこで、日本で新たにBSL-4の施設を長崎につくろうという動きあるそうだ。

「今、住民説明を行ってるんですけど、やっぱりどうしても反対っていう方はいらっしゃいますね。僕らは、サイエンティフィックに『こうだから安全です』『これぐらい安全です』っていうのを、事実に基づいて説明するしかないんです」

世界のBSL-4施設。(画像提供:安田二朗)(画像クリックで拡大)