授業終了のチャイムが鳴った。子どもたちがカバンから弁当箱を取り出し始める。

 私はJR阿佐ヶ谷駅(東京都杉並区)から徒歩数分のところにある「エベレスト・インターナショナル・スクール、ジャパン」にいた。2013年4月に開校したネパール人の子どものための学校で、外国にあるものでは世界で初めてだそう。在日ネパール人の子どもが集い、学ぶ場所があると知った私は、子どもたちはどんなお昼ごはんを食べているのだろう、と興味が湧き、学校を見学させてもらうことにした。もちろん、ソウルフードとの出会いも期待して。

エベレスト・インターナショナル・スクール、ジャパン。ネパール語と日本語の時間以外は英語で授業が行われる

 ネパールの学校制度は1~8年生が基礎教育、9~12年生が中等教育で、それ以降が大学等の高等教育となる。8年生までが義務教育で、満5歳以上で入学するが、貧困などの理由で継続して学校に通えるのは約67.5%だ。このスクールはNPO法人だがネパールと同じカリキュラムで、4階建ての小さなビルに6つほどの教室がある。1~4年生と就学前の児童の計74名が通い、昼食はそれぞれお弁当を持ってくるという。

 1年生の教室には十数人の生徒が行儀よく座っていた。机の上に置かれたお弁当を見ると、複数の容器に分けて持ってきている子が多い。やがて食事が始まり、子どもたちが弁当箱のフタを開けると、たちまち室内にスパイシーなにおいが立ち込めた。

 「やっぱり、カレー!?」

 ネパールといえばインドの北東部と国境を接する国。多民族国家だが約8割がヒンドゥー教徒であり、インドと文化が似ている。食事にしても、私もいままで2回ほど訪れているが、いわゆる“カレー”ばかり食べていた。そもそもインドにはカレーという言葉がないので(第1回参照)、ネパールもカレーと言うと語弊があるかもしれない。要するにスパイスを使って炒めたり、煮たりしたネパールのおかずである。

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