地球外生命を、どこに行ってどう探せばいいのか? この問いに、高井研先生はこう答えました。「海ある、ゆえに生命あり」。今回は、海のある天体の中でも、生命探査の観点から最も注目を集めている三つの天体を、みっちり比較していただきます(編集部)

候補の星その1:土星の第2衛星エンケラドゥス(画像:NASA, JPL, and SSI)(画像クリックで拡大)

「海ある、ゆえに生命あり」。それはおそらく地球限定のハウスルールではなく、宇宙共通法則の可能性が高いとワタクシは思っています。

 はっきり言って、広大な宇宙には、海が存在する天体なんて無数にあるでしょう。しかし、例えば「犯人はワシが見れば一発で見抜ける!」と豪語する敏腕刑事よろしく「生命の存在はワシが望遠鏡で覗けばだいたい分かる…かも」と言うような凄腕天文学者がいたとして、その天文学者が宇宙はるか彼方の惑星を観測した結果、「生命が存在する兆候発見」みたいな新聞記事が出たとします。

 どうでしょう? 多くの人にとってにわかには信じられないのではないでしょうか。ワタクシもそうです。

 やっぱり納得できるブツ=証拠が欲しい、それも直感的に納得できる証拠が…。そして、できれば自分で撫で回したり、突いたり、舐めたりしてみたい(あくまで比喩表現で、直接研究してみたいということ)。

 そんなわけで多くの人が本気で探査しようと考える対象は、少なくとも我々の宇宙探査機がなんとか行って証拠を持って帰ることができる太陽系で考えよう、そうしよう、という共通認識があると思います。

太陽系にも海をもつ天体はある

 そして太陽系で海が存在する天体は、長沼毅さんが述べられているように、結構あるんじゃないかと考えられています。まず間違いなくあると考えられているのは、木星の第2衛星「エウロパ」と土星の第2衛星「エンケラドゥス」です。そしてかなり海がある可能性が高いと考えられているのは木星の第3衛星「ガニメデ」。また最近グイグイと存在感と期待を高めているのが、火星と木星の間の小惑星帯にある準惑星「ケレス」です。

この連載の前回の
記事を見る