第12回 高井研 私を氷衛星地球外生命探査に連れてって エンケラドゥスvsエウロパvsケレス(後編)

候補の星その2:木星の第2衛星エウロパ(ナショナル ジオグラフィック2014年7月号「宇宙生物学のいま」より)(画像:GALILEO PROJECT/NASA/JPL; 画像処理: TED STRYK)(画像クリックでで該当記事へ)

 さらに、2013年12月12日にサイエンス誌に極めて重要な発見が報告されました。「ハッブル宇宙望遠鏡の観測によりエウロパの南極付近に水蒸気の噴出が見つかった」という報告です。つまりエウロパにもエンケラドゥスに見つかっていたような内部海の潮吹きの可能性があることが示されたのです。

 NASAの宇宙探査計画の審査を睨んだ意図があるのかないのか分かりませんが、そのニュースを聞いたアメリカのエンケラドゥス派研究者達は「ぐぬー、エウロパ派の仕込み爆弾にしてやられた」と負け惜しみみたいなセリフを吐いていたのが印象的でした(かなりナマナマしい世界でしょ)。

 さらにさらに、これまたNASAの宇宙探査計画の審査を見据えた意図があるのかないのか分かりませんが、2014年1月23日にはネイチャー誌に「ケレスにも水蒸気の噴出か?」という論文が発表されました。つまり今度は、ケレスにも内部海っぽいモノがあってその潮吹きがあるかもしれないよ? という可能性まで指摘されたのです。

 こんな大ネタが次々に出てくると、ワタクシが「もうアナタの好きにして。アタイ行けるんならどこでも行くわよ」と桃井かおり化するのも頷けると言うモノでしょう。

 それどころかワタクシ、あまりの大ネタ続きに思わず「エンケラドゥスなんて最初からいらんかったんや! エウロパでよかったんや! いや、スグソコのケレスでよかったんや!」と阪神タイガースファン的セリフを吐いてしまいました。

 しかし冷静になって対決表まで作って、現時点での客観的な比較を見直してみると、やはり太陽系地球外生命探査対象としてのエンケラドゥスのアドバンテージは抜きんでていると言わざるを得ません。