映画が描いた地球外生命探査 あのシーンは本当だった? 

1960年代に宇宙生物学の誕生に貢献した天文学者フランク・ドレイクは、84歳を迎えた今も地球外の知的生命探査に意欲を燃やす。写真=Mark Thiessen
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 地球以外にも生命がいる可能性は、多くのクリエイターの想像力を触発するのだろう。古今東西、地球外生命が登場する映画が作られてきた。『スターウォーズ』、『スタートレック』、『E.T.』などなど枚挙にいとまがない。

 多くは荒唐無稽と評価しなければならないものだが、その中には現実の研究成果を取り入れている映画もあって、フィクションといっても決して侮れない映画があることをご存じだろうか。

地球外知的生命を探すSETIを世に知らしめた映画

 現実の地球外生命探査を取り入れた映画の代表格と言えるのが『コンタクト』(1997年)だ。

 ジョディ・フォスター演じる天文学者のエリー・アロウェイが、宇宙からもたらされた電波の中から自然には存在しえない人工的な電波を見出し、地球外の知的生命体からのメッセージを解読しようとする物語で、劇中にはプエルトリコのアレシボ天文台、米国ニューメキシコ州にある超大型干渉電波望遠鏡群(VLA)と言った本物の電波望遠鏡が登場する。

 これらの望遠鏡は現実の地球外知的生命探査(SETI)にも使われており、そこで受信された電波の中から地球外知的生命体からのメッセージを見つけ出そうとする描写により、SETIとはいかなるものかが広く知られるきっかけになった映画と言えるだろう。

 今のところ現実には地球外知的生命体からのメッセージに間違いないと言える電波は確認されていないため、この映画で描かれるヴェガ(こと座のα星)からのメッセージはあくまでフィクションだが、電波を見つけ出すまでのエピソードがリアリティ豊かに描かれるのには、原作小説がコーネル大学惑星研究所所長を務めたカール・セーガンによって執筆されたことも一助となっているに違いない。