検証:エネルギー基本計画3 ハワイの知見を福島に

“ハワイの知見を福島に”と言っても、映画『フラガール』で有名な福島県いわき市にあるスパリゾートハワイアンズ(旧:常磐ハワイアンセンター)の話ではない。

 エネルギー基本計画では、「福島の再生・復興に向けた取組は、エネルギー政策の再構築の出発点である。」とし、具体的な取り組みの1つとして、「福島沖での浮体式洋上風力技術の実証研究や独立行政法人産業技術総合研究所の“福島再生可能エネルギー研究所”の開所、相馬LNG基地の建設、IGCC(※)の実証など、福島がエネルギー産業・技術の拠点として発展していくことを推進する」ことが明記されている。

 福島県も原発事故後、エネルギー基本計画が閣議決定される以前から再生可能エネルギーの推進を大きく掲げた県の復興計画を整えている。計画では、福島を“再生可能エネルギー先駆けの地”とすべく県内の一次エネルギー供給に占める再エネの割合を2009年度の実績である 約20%から、2020年度までに 約40%に高め、2030年度までに 約60%、そして2040年頃を目途に 100%以上とすることを県の推進ビジョンとして活発に取り組みを行っている。

 こうした再エネを地域で普及させる上で、大いに参考に出来るのが米国ハワイ州マウイ島で行われている実証実験だ。エネルギー分野における日本とハワイの関係は一見するとなかなか想像しにくいが、ハワイは日本と同様に火山が存在する島嶼という地理的条件にあり、エネルギー資源に関しても外からの化石燃料に依存せざるをえず、温室効果ガスの排出問題にも悩まされていると言う日本と同じような課題を抱えている。そのためハワイではこうした問題を解決すべく風力、太陽光、地熱など島独自のエネルギーである再エネの普及に州をあげて取り組んでおり日本との共通点が多いのだ。

(※)石炭をガス化し、コンバインドサイクル発電(ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた発電方式)と組合わせることにより、従来型石炭火力に比べ更なる高効率化を目指した発電システム。