押さえておきたいエネルギー政策の2大原則

 今回新たに策定されたエネルギー基本計画では、「東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故後に直面している課題を克服していくためには、エネルギー需給構造の改革を大胆に進めていくことが不可避」という認識のもと、2つの大きな政策の原則が示された。1つは3E+Sと呼ばれる、「安全性(Safety)を前提とした上で、エネルギーの安定供給(Energy Security)を第一とし、経済効率性の向上(Economic Efficiency)、環境への適合(Environment)を図ること」である。そして、もう1つは多様なエネルギー源を円滑かつ適切に利用できる 「多層化・多様化した柔軟なエネルギー需給構造の実現」を目指していくことである。

 原発事故とそれによる電力供給不安という事態からすれば、安全性(Safety)と安定供給(Energy Security)が方針とされるのは当然であろう。また、世界的な気候変動問題への対応という点において環境への適合(Environment)も重要だ。さらに、もう1つの“E”には経済効率性の向上(Economic Efficiency)が盛込まれている。

 エネルギーは産業活動の基盤を支えるものであり、コストは、企業の事業活動に大きな影響を与える。そのためエネルギー需給構造の改革を進めるにあたってはコスト抑制も考慮の必要があることから、エネルギー基本計画の原則である3E+Sの中には、経済効率性の向上(Economic Efficiency)も盛込まれたというわけだ。

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