検証:「エネルギー基本計画」その1 日本の電力料金はなぜ高い

エネルギー基本計画のどこに注目すべきか

 3.11東日本大震災とそれによる福島原発事故から3年以上経た2014年4月11日、新しい「エネルギー基本計画」が閣議決定された。

 エネルギー基本計画とは、日本のエネルギー政策の基本的な方向性を示し、個々のエネルギー政策の元となる大変重要なものだ。

 そもそもエネルギー基本計画は、2003年10月に最初の計画が策定され、その後、2007年3月に第二次計画、2010年6月に第三次計画が決定されている。

 第三次計画では、原子力発電所を2020年までに9基、2030年までに少なくとも14基増設し、電力に占める原子力の割合を50%まで引き上げるとの目標が掲げられ、文字通り日本のエネルギー政策は原発中心の計画となっていた。

 ところが、過酷事故となった福島原発事故が発生し、原発に大きく依存する需給構造を改革する必要に迫られたことから、第四次の計画となるエネルギー基本計画が今回策定されたというわけだ。

 エネルギー基本計画の策定により3.11後のエネルギー政策の方向性がようやく示されたことになり、エネルギーにかかわる様々な動きもこれから活発化することだろう。

 本連載ではエネルギー基本計画の策定により今後どのような点に注目すべきかについて、(1)エネルギー需給構造の改革という大きな変化の中、生活に直結する電力料金はどのように考えるべきか。(2)そもそも、エネルギー需給構造を改革するとはどのような事で何がポイントとなるのか。(3)その改革を机上の“絵に描いた餅”に終わらせないためにはどうするか? についてこれから3回に分けて考察する。

 第1回となる本稿では、電力料金は今後どのように考えるべきかを考察する。

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