なゆた望遠鏡でのOSETI観測。(写真クリックで拡大)

 では、そういうレーザーを受信できるかどうか。現在、地球上で最強のレーザーは我が国にあります。大阪大学のレーザーエネルギー学研究センターにあるLFEXというレーザーです。ここはSETIとは関係のない物理学の研究所ですから、LFEXは水平方向にしかレーザーを出せませんが、もし空に向かって打つと、1000光年くらい離れた星へも届く可能性があります。いろんな仮定はありますけれど、レーザーの性質をうまく利用すれば、宇宙人から届くレーザーを地球上の望遠鏡でキャッチすることが計算上はできます。

宇宙人は我々を意識しているか

 今度は向こう側、地球外知的生命の都合でSETIを分類しましょう。

 大きく2つに分けられます。1つは、ダイレクトSETIと呼ぶもの。この方法の根底にあるのはメッセージ主義です。何度も言いますが、宇宙人のほうが文明が高いはずなので、我々を意識してメッセージを送ってくるはずである、と考えます。その「我々を意識したメッセージ」をキャッチしようというのがダイレクトSETIです。SETIの本場アメリカでは大抵、この考えでやっています。

 もう1つは、その逆。宇宙人は我々を意識していない、非協力的だという考え方に基づくSETIです。アメリカの物理学者フリーマン・ダイソンさんがよく言う考え方で、インダイレクトSETIとも言います。彼らは我々を意識していませんので、何らか別の理由で出している電波をキャッチしましょうという主義ですね。こういうやり方もあります。

 一方、こうした電波をサーチするSETIのほかに、ごく稀にこちらからメッセージを送る試みも行われています。これはMessage to ETI、METI(メチ)。アクティブSETIとも言います。

 このMETIを一番よく頑張って行っているのがウクライナのアンテナです。実は日本でもMETIが行われています。あまり知られていませんけれど、日本でMETIをやっている唯一の機関がJAXAです。
 2013年の9月にも、長野県の臼田にある口径64メートルのアンテナからメッセージを送りました。私も1年くらい前からこの計画に協力して、現場で電波を出すところを見届けてきました。今年も多分やると思います。

JAXA宇宙空間観測所の64mアンテナ(提供:鳴沢真也)(写真クリックで拡大)

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