――林さんは、写真の技術は、どのようにして学んだのですか。

 アフリカから帰国して、カンボジアの取材に入るまでの2年間で、渋谷にある写真学校に夜間通ったのと、写真月刊誌が主催するワークショップに参加したくらいですね。あとは独学というか。

 ただ、とてもラッキーだったのは、パキスタンにいたときに、第一線で働くプロの報道カメラマンたちと知り合う機会があって、彼らからいろいろ教わったことです。

 私がいる間に、パキスタンで大洪水がありました。被害も大きかったので、各国から報道陣が来ていました。そのなかにはAP通信やロイター通信のチーフカメラマンもいました。私も、女性たちの取材を中断して洪水の取材に行ったのですが、その合間にプロたちに写真を見せてアドバイスをもらったんです。

 私が、日本から私費で取材に来ているといったから、同情されたんでしょうか。一緒に車に乗せてもらって取材地を回り、その日1日撮った互いの写真を比べながら助言をもらえるという、願ってもないぜいたくな機会でした。

キルギスの誘拐結婚

若い男が女性を連れ去り、男の親族が総出で説得して結婚させる「誘拐結婚」。中央アジアのキルギスで行われている衝撃の「慣習」を、世界規模の報道写真祭で最高賞を受賞した写真や追加取材の写真、計76点でつづる。フォトジャーナリスト林典子、待望の初写真集!「単なる告発やニュースに終わらないドキュメンタリー」として、より多面的に深く、誘拐結婚の実態を伝えています。林さんが写真に写し出した、キルギスの女性たちの悲しみ、強さ、美しさを、ぜひご自身の目で確かめてください。

出版社: 日経ナショナル ジオグラフィック社
発売日: 2014/6/16

ナショジオストア アマゾン 楽天ブックス

この連載の前回の
記事を見る