第4回 大切な「撮らない時間」

土地の所有権を巡り夫と争っていた親族の男性に、就寝中硫酸をかけられたモンターズ。一緒に寝ていた息子2人も被害に遭った

――女性の問題をテーマに選んでいるのですか。

 そういうわけではありませんが、キルギスの誘拐結婚の場合も、パキスタンの硫酸被害の場合も、女性たちが私と年齢が近いので、関心を持つようになったということはあるかもしれません。

 自分が関心を持ったテーマのなかで、女性を見つめていきたいとは思っています。

――硫酸被害にあった女性たちが心を開いてくれるまで、相当に時間がかかったのではないですか。

 パキスタンで取材した経験のある人たちからは、彼女たちとコミュニケ―ションをとるのは大変だと聞かされていました。

 しかし、私の場合、それほど大変なこととも思えませんでした。取材対象で中心となったのはセイラとナイダという女性ですが、打ち解けるまでそう時間はかかりませんでした。

 最初のうち、気を使って写真を撮らなかった時間が長かったのですが。

義母からの借金を断ったことで硫酸をかけられたブシュラ(36歳)。勤務する美容院で、開店前に身だしなみを整え、口紅を塗る(撮影:林典子)