先ほど、自殺してしまった女性の話をしましたね。ウルスという19歳の大学生で、フィアンセもいました。

 私は彼女の両親を探し出して取材したのですが、法改正について賛否両論がわきあがっている最中に、両親は誘拐した夫を訴えました。裁判の結果、夫には懲役6年の刑が下されました。

 この事件が、キルギスで大々的に報道されたことと、法改正議論があいまって、誘拐結婚を思いとどまる人は、そのころ一時的に増えていたようです。ところが、今回行ってみるとこの1年の間に誘拐結婚したという夫婦もいたので、法律の改正よりもやはり意識、結婚観が変わらないと解決には向かわないように思います。

――若い世代で、誘拐結婚はいけないと思う人は少ないのですか。

 誘拐は悪いことと思いながら、誘拐結婚を勧める両親や村の人の意向に抗しきれなかった。そういう男性も多いと思います。個人の意識が変わるだけではなくて、コミュニティー全体の意識を変えていかないと、こういう問題の解決は難しいでしょうね。

 一方で、誘拐結婚を考え直そうとする若い世代の動きもあるにはあります。

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