第8回 田村元秀 太陽系外惑星と宇宙における生命(後編)

 この惑星系ケプラー47は、地球から約5000光年離れています。ここにたどり着くのは今の航行技術では無理でしょうし、実際ここに水があるかどうかを天文観測で調べるのさえも難しい。

 ではどうすればよいか。1つは、我々の太陽系のもっと近くでハビタブルな惑星を探すことです。すばる望遠鏡は、「第2の木星」を直接写すことができましたが、「第2の地球」を直接写すには、まだ口径が小さいんですね。
 ですので、かわりに間接的な方法(新型ドップラー法)を使います。赤色矮星と呼ばれる軽い恒星があるのですが、その周りに「第2の地球」を探すことができるようになると考えています。そのために赤外線の技術を使った装置を開発中で、現在、最終段階に入ってきています。

 では、赤色矮星の周りに「第2の地球」候補が見つかったなら、次にどうすればよいでしょう。
 実は10年後には、TMT(Thirty Meter Telescope)という望遠鏡ができます。すばる望遠鏡があるハワイのマウナケア山頂のちょっと離れたところにつくるのですが、口径がすばるの4倍近く、30メートルもある望遠鏡になります。

TMTの完成予想図(提供:TMT Observatory Corporation)(画像クリックで拡大)

 現在、すばる望遠鏡のような8m級望遠鏡で木星の衛星イオを観測すると、形は見えるけれど模様はわかりません。しかし、口径30メートルのTMT望遠鏡だと火山などの模様もはっきり見えます。系外惑星の観測もこのように格段の向上があり、すばるでは第二の木星が見えたのが、TMTでは第2の地球まで見えてくると期待されます。