第8回 田村元秀 太陽系外惑星と宇宙における生命(後編)

 実は「これは系外惑星である」と確認されている惑星は、既に1000個を超えました。現在も、先ほど紹介したトランジット法によって、どんどん系外惑星の候補が増えていて、2011年に候補の数が一気に数千個の単位になりました。
 それらを合わせると、今は4000個を超える太陽系外惑星およびその候補が見つかっている。最初の1995年から考えると、すごい勢いです。

 もう一度言います。太陽系の中の惑星は8個、一方で太陽系の外には数千個の候補が、実際のデータとしてもう見つかっているということです。

惑星を直接写した「すばる望遠鏡」

 さて、日本のすばる望遠鏡では、系外惑星を単に見つけるというだけではなくて、直接見てみようと考えました。

 これがハワイ島の標高4200メートルのマウナケア山頂にあるすばる望遠鏡です。1999年に日本が単独で建てた望遠鏡ですね。ここはまったく砂漠のようなところで、天文観測拠点としては世界で5本の指に入ります。

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 すばる望遠鏡ができた10年後の2009年から、ここに新しい装置をつけて、太陽系の外にある惑星を直接観測しようというプロジェクトを始めました。「SEEDSプロジェクト」と呼んでいて、100人くらいのグループで集中的に観測を行っています。

 このプロジェクトを始めてすぐに系外惑星候補が1つ見つかり、2013年になってもう1つ見つかりました。さきほど太陽系外の惑星は4000個以上の候補があると言いましたが、このうち太陽系と同じ規模の惑星系で巨大惑星が見つかった例は、まだ10個ほどです。そのうちの2つをすでに見つけたことになります。

 そんななかで、ついに最近、「第2の木星」と呼んでいいくらい軽い系外惑星を見つけました。それは、太陽に非常に似た、肉眼でも見えるような恒星GJ504に見つかりました。ただし、この星を普通に観測しても、惑星は見えません。太陽を見ると目がくらむのと同じです。そこでこの恒星を観測するときに、真ん中の明るい部分を隠す技術を開発しました。そういう技術を使うと、明るい部分の影響が抑えられて周りの領域に粒が浮かび上がってきます。これが、第2の木星です。