第7回 田村元秀 太陽系外惑星と宇宙における生命(前編)

太陽系の外にある私たちの銀河系、さらにはもっと遠くの宇宙まで探すことができれば、生命はどこかにきっといるはずと思いませんか。今回は、すばる望遠鏡を駆使し、太陽系の外での惑星探査を先導している田村元秀先生に、系外惑星と宇宙生命というテーマでお話をうかがいましょう(編集部)

 田村です。東大と国立天文台を併任していて、太陽系外惑星探査プロジェクト室の室長をやっています。前の方までのお話は、太陽系の中での生命探しでしたけれど、私は太陽系の外にある惑星探しから、宇宙における生命につながる話をしたいと思います。

第2の木星が見えてきた

木星(提供:石垣島天文台)(写真クリックで拡大)

 さて、これは木星です。たとえば皆さんが、レンズの口径が数十センチくらいの望遠鏡を使うと、木星が結構きれいに見えます。木星は、我々の太陽系の中で一番大きな惑星です。

 次に、こちらを見てください。地球から60光年離れた「第2の木星」が写っています。さすがに模様は見えないんですけれどね。ハワイにある口径8メートルの望遠鏡「すばる望遠鏡」で撮りました。「第2の木星」と言っているのは、太陽系の外にある、別の恒星の周りをめぐっている木星タイプの惑星、ということです。

すばる望遠鏡でとらえた太陽系外惑星GJ504b(画像右上)(提供:田村元秀)(画像クリックで拡大)

 この第2の木星はどれぐらい遠いかというと、我々の木星に対して80万倍遠くにあるんです。80万倍が遠いのか近いのかピンとこないかもしれませんが、なかなか大変なことです。つまり、今やこういうふうに、太陽系の外にある「木星」が撮れるようになってきたということです。

 そこで次は「第2の地球」をとらえたいと考えています。第2の木星ではなくて第2の地球。それを見つけて、生命がいるかどうかを調べたい。ということで、アストロバイオロジーの話とつながるわけです。