クレールさんはベルギー中央やや東部のリェージュ出身で大学時代に日本に留学。在日大使館での勤務はトータルで17年ほどになるという。日本で驚いたのはごはんとジャガイモを一緒に食べること。ベルギーではあり得ないことだとか

 ベルギーの面積は約3万平方キロメートルで九州の4分の3程度しかなく、人口も1100万人ほど。ヨーロッパはジャガイモをたくさん食べる国が多いが、ベルギーのような小さな国がジャガイモ加工商品の世界トップとはおもしろい。

 そこでベルギー王国大使館を訪れた。快く応じてくれたのがクレール・ギスレンさん。ベルギーのジャガイモ事情を尋ねると、「ベルギー人にとってジャガイモは主食。日本人のお米と同じようなもの」だと言う。

 「必ず毎日食べますよ。加工品も充実していますが、ジャガイモ自体の種類も多くて、スーパーには常時10種類ほど並んでいます。日本よりずっと安く、5キロで2ユーロ(約280円)くらいです。5キロ単位で買うのが普通ですね。ボイルドポテトやマッシュポテト、それからスライスして炒めたりと食べ方もさまざま。メイン料理に合わせて食べ方を変え、その調理法に適したジャガイモを選ぶんです」とクレールさん。そして、さらにこう言った。

 「中でもフリッツは特別ですね」

 フリッツとは、いわゆるジャガイモを細長く切って油で揚げる「フライドポテト」のことだそうだ。フライドポテトといえばファストフードの定番じゃないか。それがなぜ特別なのか。そう問うと、クレールさんは少し誇らしげに笑って答えた。

 「フリッツはベルギーが発祥地なんです」

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