第107回 ケーキかビスケットか、それが問題だ!

 4月からとうとう消費税が8%に上がった。でも、これを機にお菓子を控えてダイエットをしようなんて不届き者は、おやつ探検隊にはいないよう。
 
 そんな中、税金にまつわる興味深い話を耳にした。
 あるお菓子の税金を巡り、かつてイギリスで国民大注目の裁判が行われたというのだ。

 イギリスには日本の消費税に当たる付加価値税(VAT)がある。しかし、すべての商品に一律の税がかかる日本とは異なり、生活必需品とみなされるものは非課税。例えば、水道水や医薬品、新聞や書籍にはVATはかからない。そして、この生活必需品か否かの線引きが、恐ろしく複雑なのだ。

 お菓子ではチョコレートがかかっているビスケットは“贅沢品”でVATがかかるが(現行では20%)、かかっていないものは生活必需品。それでは、チョコレートを使ったお菓子がすべて贅沢品かといえば、チョコレートがけのケーキは非課税。ケーキは伝統的な食べもので生活に必要なもの、というわけ。ちなみに、英国歳入関税庁(日本の国税庁にあたる)のホームページを見ると、なぜか日本の伝統菓子も非課税だ。

 突っ込みどころ満載の線引きに見えるが、ここで自社製品にかかる税に異議を唱えたのが英ユナイテッド・ビスケッツ社だ。

 同社には、1927年の発売以来大人気の「ジャッファ・ケーキ」という商品がある。ぱっと見には片面にチョコレートがかかったビスケットで、生地とチョコレートの間にオレンジ味のゼリーが仕込まれている。ところが、この生地が一般的なビスケット生地とは異なり、軟らかい。