炭鉱から天然ガス!? 今、注目が集まるコールベッド・メタン(CBM)とは

インド、メガラヤ州の炭鉱で不安定なはしごを登る労働者。CBMの回収技術は当初、石炭採掘の安全性を高めるために開発された。写真=ROBB KENDRICK
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 東日本大震災に伴って福島第一原発の事故が発生したことで、原子力に代わる発電システムへの関心が高まっている。従来からある火力発電に加えて日本では発展途上にあった風力や太陽光といった再生可能エネルギーを活用した発電は、政策的な支援もあって急速に伸びてきている。

 ただし、再生可能エネルギーによる発電は不安定さが付きまとう。風力発電は風が吹かなければ発電できないし、太陽光発電は曇や雨になれば発電量は落ち、夜にはまったく発電できなくなる。安定性が求められる電力供給で、こうした再生可能エネルギーの不安定さは普及を阻む一因になる。

 革新的な技術開発により発電効率の大幅な向上が叶えば、再生可能エネルギーが電力供給の主役に躍り出る可能性もあるが、当面の間、電力供給の主役は火力発電が担っていくことになるだろう。そこで、近年、注目を集めているのが天然ガスだ。

 石油に比べて安価で、石炭に比べて地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出量が少ないとあっては、天然ガスによる火力発電への期待が高まるのも自然な流れというものだろう。採掘技術の向上により、これまで利用が難しかった頁岩(シェール)層に含まれる天然ガス(シェールガス)が利用できるようになり、アメリカでは2005年以来、採掘量が年率4%で増加。「シェールガス革命」とさえ言われている。

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