「オクラって何語か知ってますか?」

 打ち合わせの最中、いつものように編集Tさんが尋ねてきた。オクラって大根おろしと醤油をかけてツルツルッと食べる、あのオクラだよね。夏に食欲がないときなんかでも食べやすい。いかにも和食って感じだし……日本語じゃないんですか?

 そう答えると、「それがね、アフリカの言葉らしいんですよ!」とTさんが身を乗り出す。「そうなの!?」とさっそく調べてみると、その語源は西アフリカの国ガーナの現地語「nkuruma(ンクラマ)」に由来し、英語で「オクラ」と呼ばれるようになったのだが、今は現地でも逆輸入され浸透しているようだ。また原産は諸説あるもののアフリカ北東部で紀元前から栽培されていたといわれている。

 「とくにアフリカの西部では欠かせない食べ物なんだそうです」とTさん。
へえ~、アジア辺りが原産かと勝手に思っていたけどアフリカとはおもしろい。そう答えるとTさん、にやりと笑って「アフリカのオクラ料理、食べに行きましょう!」と言う。話によると、「横浜赤レンガ倉庫」でアフリカ諸国の文化や料理を体験できるイベント「アフリカンフェスティバルよこはま」が開催されるらしい。

 桜も散り始めた4月初旬、イベント会場の赤レンガ倉庫を訪れた。建物の中に入ると、打楽器の独特なリズムが聞こえてくる。辺りはすでに人であふれかえり、熱気に包まれていた。

多くの観客で盛り上がるアフリカンフェスティバルのメインステージ。奏者が手にしているのはアフリカ南部、ジンバブエのショナ族の民族楽器「ムビラ」

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