第3回 人物撮影の3ポイント

――しかし、現場ではそれにあまり時間をかけられませんね。初対面の相手と向き合ったときに、どれくらの時間でそれを探るのですか。最初の5秒間くらい?

 いえ、0コンマ数秒という感じではないでしょうか。

――それはすごい!

 その場面では、ごく短時間に、自分の持つスキルを総動員して対処することが要求されるのです。自分に自信が持てないと、自分の気持ちを開放することはできません。相手にも、こちらの意図が伝わらない。カメラマンが責任をもってその場の状況を仕切れなければいけません。人物の撮影では、それが最も大きなポイントかもしれません。

 経験が必要です。私は数千枚、数万枚というポートレートを撮ってきているので、その経験から直感、本能で何がその場で必要かを感じ取ることができます。

――カメラ機材については、どのように考えていますか。作品に及ぼす影響として。

 ライティング、レンズ、カメラ、メモリーカード……、いずれにしろ機材のことは、あまり細かく考えたくありません。私にとっていちばんの目的は何よりよい写真を撮ることです。

Boy in Midflight, Jodhpur, India photo by Steve McCurry