第70回 コスタリカから震災3年を思う

宮城県、南三陸町。建物があったらしき空き地には野草が生え、ヒメジョオンの花にモンキチョウが訪れていた。(写真クリックで拡大)

 コスタリカのモンテベルデにある家の周りでは、ホタルが舞い始めた。
 今日で、東日本大震災から3年になる。

 あの地震の日、ぼくは大阪の実家にいた。テレビ録画の設定をしていると、ふわふわと体が揺れる感じがした。最初はめまいかと思ったけれど、しばらくするとテレビに信じられないような映像が流れた。コスタリカの友人や知り合いから、「日本は大丈夫か?お母さんは大丈夫か?」というメールがたくさん入ったのを覚えている。

南三陸町の空へと思いが広がる。

 2012年には宮城県を訪れた。復興支援のイベントに参加して、子どもたちといっしょに虫捕りをした。大阪の天保山に次いで、日本で2番目に低い山とされていた日和山は、津波で明らかに日本一低い山になっていた。1年半がたった被災地を眺めていると、涙が流れてきた。

 自然に触れ、自然を意識して暮らしていると、「自然の顔」がよく見えてくる。ときに荒々しく吠えて、ぼくらに試練を与えることがあるが、自然の恩恵(優しさ)なしでは、生きてはいけない。また、多様な生きものたちと、その多様な生き方は、たびたびぼくらの心をときめかせてくれる。尊敬とかしこまりの気持ちを持ちつつ、自然と付き合っていきたい。


p.s. 今週のピソちゃんは、動画です。次のページでどうぞ! ぬきあしさしあししのびあし・・・

津波を乗り越えてきた生きものたちが、また力強く息吹きを放ちながら、生態系を整えていく。それを見守るのが、ぼくたちの役割なのだろう。左の写真は、仙台市の蒲生干潟の再生現場を案内してくださった柳沼眞理さんと、日和山で再生しつつある蒲生干潟を背景に(撮影:島野智之)。右は、気仙沼市の波路上岩井崎でダニの生息調査をされている島野智之先生。(写真クリックで拡大)
宮城県刈田郡蔵王町にある「蔵王自然の家」で開催されたイベント「アートキャンプ in 宮城・森のアート海のゲイジュツ」で、現地で採集した虫こぶや昆虫を紹介しているところ。写真:Wonder Art Production/ARTS for HOPE 詳しくはhttp://artsforhope.info(写真クリックで拡大)