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 ミリ波・サブミリ波による天体観測には様々な長所がある。

 まとめてみると──

・星間物質など、エネルギーの低い(低温の)物質を直接検出できる。恒星や惑星などの生成時にどのような過程を辿っているのか、周囲の星間物質の化学的な組成を見て取ることができる。有機物を見つけるなど、宇宙生物学的な発見も期待できる。

・宇宙に満ちているダストに影響されず観測できる。ほかの波長、つまり、可視光、X線などが吸収されてしまう濃密なダストの奥も透かし見ることができる。

 という部分を強調してきた。

 ダストだらけのブラックホールを、そのまわりの物質組成の比を指標にして突き止める最初に紹介した研究などは、これらふたつの特徴とアルマの圧倒的な解像度を利用している。今後、様々な発展段階にあるブラックホールをたくさん見つけて調べ、「ブラックホールの一生」のようなものを系統立てて説明できるようになるかもしれない。それこそ、我々が高校生の時に習った恒星の主系列星の表(恒星が、その重さの違いで、どのような一生を送るか示したもの)のように。

 そして、もう1点、驚くべき特徴が、ミリ波・サブミリ波の観測をさらに興味深いものにしている。

(画像提供:ESO)(写真クリックで拡大)

本誌2014年3月号でも特集「星を食らうブラックホール」を掲載しています。Webでの紹介記事はこちら。フォトギャラリーはこちらです。ぜひあわせてご覧ください。

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