第4回 こんなにすごいアルマ望遠鏡

2013年3月の開所式時点のアルマ望遠鏡。(写真提供:河野孝太郎)(写真クリックで拡大)

 さて、現在のアルマ。

 写真を見せてもらうと、アルマの山頂施設にはたくさんの望遠鏡(パラボラアンテナ)が並んでいる。この原稿を書いている時点で観測に使用されているのは32台。

 それらは、ぎゅっと1カ所にまとまっている群があるかと思えば、遠くに離れて配置されているものもある。これら全部ひっくるめてアルマ(アタカマ大型ミリ波サブミリ波「干渉計」)だ。

 ここで「干渉計」についてやっと説明できる。

 単一の望遠鏡ではなく、複数の望遠鏡で受けた信号を合成して、実質的に1つの大きな望遠鏡として扱うのが干渉計の発想だ。アルマの場合、最大18.5キロの間隔をおくことができ、それはすなわち、口径18.5キロの望遠鏡を得たのと実質的に同じだ。

「ミリ波やサブミリ波は、波長が長い分、観測するためには大きな望遠鏡が必要なんです。ただあまり大きくすると構造物の限界があって作れない。そこで、イギリスのライル卿という人が、小さな望遠鏡を組み合わせて、実質的に大きな望遠鏡と同等の性能を出せる方法を提唱しました。彼はこれでノーベル賞をとっています。アルマの現時点の32台は既に世界最大ですし、計画の66台揃うと、数10年間、最先端であり続けるはずです」

アルマ望遠鏡の完成予想図。(画像提供:国立天文台、ALMA(ESO/NAOJ/NRAO))(画像クリックで拡大)